安全なオンラインカジノを見極めるためには、ライセンスを所有しているかどうかの確認が大切です、ただ、そもそもライセンスがどのようなものなのかわからない方も多いことでしょう。
そこで本記事では、オンラインカジノ運営の仕組みや、ライセンスとはどのようなものなのかを解説します。ライセンスの目的や信頼できる主なライセンス一覧もご紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
オンラインカジノ運営の仕組み
まずはオンラインカジノの運営がどのような仕組みで行われているのかを確認しましょう。オンラインカジノに関わっているのは、主に以下のものです。
運営会社 | カジノを運営する企業や組織。政府からライセンスを取得し、第三者審査機関の監督下で営業しています。 |
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ソフトウェア提供会社 | カジノゲームやプラットフォームを提供する企業。信頼性と公平性が確保されるように、ソフトウェアは定期的に検証されています。 |
決済会社 | プレイヤーが資金を預けたり引き出したりするための決済サービスを提供する会社。セキュリティ面でも安全な決済会社が求められます。 |
政府 | オンラインカジノが運営される国の政府や規制当局。ライセンスの発行や監視、税制に関与することがあります。 |
第三者審査機関 | カジノやソフトウェアの公平性や安全性を確認するための独立した機関。eCOGRAやGLIなどが代表的です。 |
プレイヤー | オンラインカジノの利用者。プレイヤーは信頼性のあるカジノを選択することが重要です。 |
「運営会社」はオンラインカジノの運営そのもので、カジノ内のゲームは基本的に「ソフトウェア提供会社」から提供されています。つまり、オンラインカジノはあくまで各カジノゲームへの窓口のようなイメージで、実際はソフトウェアを用いてゲームプレイをしていることになります。
そしてこのオンラインカジノの運営について不正がないか、正規に運営されているかをチェックするのが「政府」や「第三者審査機関」です。政府は信頼できるオンラインカジノにのみライセンスを発行し、第三者審査機関はさらにその内容やソフトウェアが公平かつ安全なものであるかどうかをチェックします。
そのため、基本的にはライセンスを取得していて第三者審査機関の監視があれば、不正は行うことができないようになっています。無事に正規のオンラインカジノとして認められれば、あとは「プレイヤー」が「決済会社」を利用して入出金し、カジノを楽しむことができるという仕組みです。
オンラインカジノのライセンスとは?
オンラインカジノにおけるライセンスは、政府が認める運営許可証のようなものです。多くのオンラインカジノが取得しているもので、一定の信頼性が担保されます。むしろライセンスを取得していないオンラインカジノは完全に違法カジノということになるため、利用は控えた方が良いでしょう。
ライセンスはオンラインカジノサイトの下部や利用規約などに記載されていることが多いです。「〇〇ライセンスを取得しています」などの記載があれば、基本的には安心して利用できるオンラインカジノとみて良いでしょう。
ライセンス制度の目的
ライセンス制度の目的は主に2つあります。
- プレイヤー保護
- マネーロンダリング防止
以下で、それぞれ詳しく解説します。
プレイヤー保護
まずライセンス制度の大きな目的の一つに「プレイヤー保護」があります。公正なゲームが行われているか、しっかりと支払いは行われているかなど、不正ができないように審査します。
さらに、プレイヤーがギャンブル中毒にならないための仕組みや記載があるかどうかも重要な点となっています。実際にオンラインカジノをみてみると、「責任あるゲーミング」などの案内が用意されていることを目にします。
プレイヤーがオンラインカジノによって人生を壊してしまわないよう、しっかりと配慮されているかどうかが大事です。オンラインカジノはあくまでエンターテイメントであり、お金を稼ぐ手段ではありません。そのため、政府はプレイヤー保護がしっかりと行われているオンラインカジノにのみライセンスを発行します。
マネーロンダリング防止
オンラインカジノはマネーロンダリングの温床となりがちです。このような事態を防ぐために、マネーロンダリング防止の措置がなされているのかどうかも重要なポイントとなります。
マネーロンダリングは「資金洗浄」とも呼ばれ、不法な手段で得たお金を合法なお金のように見せかけ、その出所を隠蔽するような方法です。例えば、詐欺や横領などで得た不正なお金をオンラインカジノで使うことで、その勝利金は合法なお金にすりかわります。
そのような事態を防ぐためにオンラインカジノは出金条件や本人確認を設けています。政府はこのような対策がしっかりと行われているかどうかを確認し、問題がないと判断して初めてライセンスを発行します。
主なライセンス一覧
現在発行されている主なライセンスは、以下のとおりです。
- MGAライセンス(マルタ共和国)
- キュラソーライセンス(オランダ領)
- カナワケライセンス(カナダ)
- UKギャンブリングコミッション(イギリス)
- ジブラルタルライセンス(イギリス)
このようにライセンスを発行している国・政府は複数あります。以下では、よく利用されているライセンスや発行している政府についてご紹介します。
キュラソーライセンス(オランダ領)
オランダ領のキュラソー島にあるキュラソー政府が発行するライセンス「Curaçao eGaming」は、現在日本市場をターゲットにするオンラインカジノにおいて非常にポピュラーなライセンスです。
キュラソーライセンスの特徴はプレイヤーへの規制が比較的低いことです。仮想通貨を利用した入出金や、他のライセンスでは許可されていないゲームも自由に利用できるため、多くのオンラインカジノがキュラソーのライセンスを利用しています。
2022年7月には新しいギャンブル規制機関「Curaçao Gaming Authority (CGA)」が設立され、審査基準が見直される法案も発案されています。今後はキュラソーライセンスがより厳格かつ信頼されるライセンスとなる可能性があるでしょう。
MGAライセンス(マルタ共和国)
地中海に浮かぶマルタ共和国が発行する「MGA(Malta Gaming Authority)ライセンス」は、取得難易度が非常に高いとされています。このライセンスではアンチマネーロンダリングやギャンブル依存症対策などさまざまな項目が厳しくチェックされ、一度審査に合格しても5年ごとに行われる継続審査に合格しなければ即座にライセンスが剥奪されます。
また、カジノにおける規制も他のライセンスより厳しくなっており、仮想通貨の取引に制限があったり、入出金の上限が低かったりと、プレイヤーの保護にも力を入れています。そのため、マルタのライセンスを取得しているオンラインカジノは世界でも最高水準の信頼性を持っています。
カナワケライセンス(カナダ)
「カナワケ(カナワク)」は、カナダ・ケベック州の一部に存在するアメリカインディアンの居住地を指します。とくにゲーミング業界との結びつきが強く、1996年には「ゲーミングコミッション」と呼ばれるライセンスを発行する団体が設立されました。
厳格な審査が行われつつも、他国と比べてプレイヤーを縛る規制が少ないため、多くのカジノで利用されています。また、カナワケライセンスと他国のライセンスの両方を保持しているカジノもあります。
UKギャンブリングコミッション(イギリス)
イギリスでは、「ギャンブリングコミッション」がライセンスを管理しています。1960年に設立されたこの団体は、最も歴史のあるライセンス発行団体とされています。
厳格なライセンス認可の基準があり、カジノゲームの公平性やマネーロンダリング対策、資金管理についても厳しいチェックが行われます。そのため、UKギャンブリングコミッションのライセンスを取得しているカジノは非常に信頼性が高いとされています。
ジブラルタルライセンス(イギリス)
「ジブラルタル」はイベリア半島の南東に位置するイギリスの海外領土です。ジブラルタルでは、自治政府が「HM Government of Gibraltar」と呼ばれるライセンスを発行しています。このライセンスの取得は非常に難しく、厳格な監査に加えて高額な更新料が必要であり、長い運営実績がなければ認可されません。
ジブラルタルのライセンスを取得・保持しているカジノは、長年の歴史を誇る老舗であり、ライセンスフィーも問題なく支払えるグレードの高いカジノです。
国際ライセンスを取得したオンラインカジノを選ぼう
本記事では、オンラインカジノのライセンスについて最低限知っておくべき内容をまとめました。ライセンスについての知識があれば、どのオンラインカジノで遊ぶと安全なのかということも判断しやすくなります。
オンラインカジノの中には悪質なサイトも一定数あるため、取得しているライセンスなどを確認しながら、慎重にプレイするように心がけましょう。